第61回春のお庭をパッと色鮮やかに!「シバザクラ」

みなさん、こんにちは!
園芸研究家の矢澤秀成です。
今回ご紹介するシバザクラは、
芝生みたいに地面を這うように広がって
春には桜のようにかわいい花を咲かせることから
「芝桜」と呼ばれるようになった、という植物です。
ひと昔前は、ゴールデンウィーク頃に開花していたので
多くの観光地に取り入れられていたんですが
最近は暑さで、花の時期が早くなっちゃったんですよ。
おかげで私がアドバイザーをしていた
新潟県魚沼市のシバザクラは
開花期が早まってゴールデンウィークぴったりに
咲くようになりました。
シバザクラの名所は北海道にも多いですよね。
とにかく病害虫に強いので
私は殺虫剤を使ったことがないくらい。
水分が多過ぎると蒸れるので、それだけ気をつければ
ほとんど失敗しないから
初心者さんにもオススメですよ。
ということで、第61回は、
「シバザクラ」についてお話します。
目次
1:シバザクラとは
シバザクラは、ハナシノブ科フロックス属の
常緑多年草です。
学名はフロックススプラータ。
海外ではスプラータと呼ばれることが多いです。
原産地は北アメリカ西部なので
寒さにとても強く、マイナス10度になる場所でも
地植えで冬越し可能なんですよね。
地面を這うように茎が伸びて広がるので、
たくさん植えると密生して
一面が花のカーペットみたいになってキレイですよ。
開花期は4月中旬〜5月、だったんですけど
最近は、もう少し早い時期に開花します。
ところで、シバザクラといえば
花のイメージが強いと思いますが
葉だけになってもキレイです。
花が終わったら蒸れないように
刈り込んであげてくださいね。
ただし、踏みつけには弱いので
人が歩くような場所には植えないで。
花だんの縁とか、
日当たりの良い落葉樹の下などの
グラウンドカバーには使えますよ。
なお、どの品種も耐寒性は強いです。
耐暑性については、品種によって
高温多湿の蒸れに弱いものがあるので
苗を購入した際、品種名をしっかり見て
育て方を調べてくださいね。
2:品種について
シバザクラには、あまり特殊な品種はないけれど
品種によって、いろんな色があります。
ピンク色だけじゃないんですよ。
白や紫、ストライプもあるので
好みの色を見つけてみましょう。
中でも一番人気は「ダニエルクッション」。
鮮やかなピンク色の花を咲かせるので、
シバザクラの代名詞的な存在と言っていいでしょう。
しかも、ダニエルクッションは、すごく強い!

ダニエルクッションあとは、オータムローズ(桃色)、
モンブラン(白)、リトルドット(純白)、
アトロープルプレア(紫)、
キャンディーストライプ(斑入り)などが有名かな。
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品種によって、微妙に花の咲く時期が違うので
いろんな品種を混ぜて植えちゃうと、
カーペットみたいにならないんです。
なので、できれば同じ品種をまとめて植えたいですね。
1色(1品種)でまとめて植えると、
同じ時期に揃って花が咲くのでキレイですよ。
たとえば、ピンク色の列の隣に白の列を並べると、
同じ時期に咲かないかもしれません。
でも、花の時期をずらして何度も花を楽しみたい、
そんな場合は
ここはピンク色、ここは白と
ゾーン分けして植えるといいですよ。
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3:シバザクラの花苗を植え付けよう!
シバザクラは、日当たりを好む植物です。
なので、日当たりが悪いと
株の広がりが悪くなるので
できるだけ日当たりの良い場所を選んで植えましょう。
日当たりに加えて大事なのが「水はけ」。
日当たりと水はけの良い場所に
植えるようにしてくださいね。
苗の植え付け時期は、ソメイヨシノが開花する前後。
その頃が一番いいですね。
多少ずれても大丈夫ですけど、
遅れるよりは、早い時期に植える方がいいかな。
とにかく寒さにはとても強く、
冬は寒さに十分当てることが大事です。
暑くなってから植えると、
なかなか活着しないし、
花も咲いちゃってると思うので
できれば、花が咲く前に植えたほうがいいです。
なお、シバザクラは這うように広がって密生するので
最初に植え付けるときは
株と株の間を30 cmから40 c mくらい、
広めの間隔で植え付けましょう。
基本的に、シバザクラは地植えにするイメージ。
鉢植えにする人は少ないけれど、
鉢やプランターでも育てられますよ。
鉢や、ハンギングバスケットから
溢れ出てくるように咲いてくれる姿は
とてもかわいいですよね。
鉢やプランターを使えば
ベランダでも楽しめますよ。


長野の方だと、落葉樹の下に植えている人がいますね。
落葉樹といっても、根元あたりまで
しっかり日が差すような樹木ね。
樹木の葉があんまり茂りすぎると
シバザクラのその後の生育が
悪くなっちゃうんでね。
樹の下に植える場合は
日当たりが良いかどうか気にしてくださいね。
4:乾燥気味に管理しよう!
シバザクラは乾燥気味に管理しましょう。
冬は特に、水をあげなくてもいいくらい。
しっかり乾燥させてくださいね。
また、高温多湿の環境を苦手とするので、
高温期の水やりは早朝、または夕方におこなうこと。
水だけは、本当に気をつけた方がいいです。
水が湧くような場所や
湿った場所に植えると
ダメになる確率が高いです。
雨が降ったら水が溜まる場所もダメですね。
多湿が一番怖いので、
庭にシバザクラを植えるんだったら、
雨の日に、どこに水が溜まるのかを観察して、
水の溜まる場所には植えないこと。
日当たりの良い斜面や石垣なんかは
水はけも良いのでシバザクラにはぴったり。
いっぽう、鉢やプランターで育てる場合は
ほったらかし、という訳にはいかないです。
蒸れない程度に水やりするなど、
ある程度、お世話をしてあげましょうね。
5:バランスの良い肥料を選んで!
肥料を与えるタイミングは
花が咲く前の早春(3月ごろ)と
花の終わった後。
一般的な、粒状の緩効性化成肥料を適量与えます。

ちなみに、窒素分の多い肥料を使うと
花の数が少なくなるので
成分バランスの良い肥料を使いましょう。
6:すき間から生える雑草は手で抜いて!
シバザクラは管理がとってもラクな植物なんですが
ときどき、すき間から
雑草が生えてくるんです。
この雑草は手で抜いてもらわないといけないんだけど
雑草を抜くときに葉があたると痛いんですよ。
なので、私は草抜きをする際には
肘まであるような、長くて
少し厚手の手袋を使っています。

ほかに気をつけたいことは
シバザクラをほったらかしにしていると
どんどん広がってしまうこと。
隣の家の敷地まで広がることもあるので
「毎年、このエリアから出ないように」と
どこか境界を決めて切ってあげましょう。
7:病害虫にはとっても強い!
気をつけたい病気は
灰色カビ病やシラキヌ病など、
カビや、菌によって腐ってしまうような病気。
だけど、これらの病気は、
水はけを良くすることで防げるので
株元が蒸れないように
乾燥気味の状態で管理できれば
殺虫剤など使わなくても
元気に育ちますよ。
気をつけたい害虫は、
ハダニ、アブラムシ、エカキムシ、
コガネムシ、カメムシなどですが、
害虫が出てくる可能性は
どちらかというと低いです。
日当たり、水はけ、風通し、
この3つに気をつけて丈夫に育ててくださいね。
Q&A
Q:シバザクラは何年も花が咲きますか?
どんなことに注意したら長く楽しめますか。
A:シバザクラは多年草なので毎年、
春に花を咲かせてくれるのですが
4〜5年くらい経って株が大きくなると、
最初に植えた株の根元あたりが
葉っぱも花もないような
ハゲた状態になってしまうんですよ。
芝生でも、そういうことがあるんだけど
根元の茎が地面から浮き上がっちゃって、
根が張りづらくなるんですね。
なので、その浮き上がった株元あたりに
砂をパラパラとまいてあげてね、
根が張るようにしてあげましょう。
浮き上がった部分を押してあげると
根が張りやすくなって、
そこから芽が吹いてきますよ。
Q:広い敷地がないとシバザクラを育てられないですか?
A: 1m四方くらいでもキレイですよ。
ほったらかしにしても毎年、咲いてくれるので
小さなお庭でも挑戦してみてください。
プランターから始めてもいいと思いますよ。
気がついたら、プランターから溢れ出るように
大きくなっていると思います。
第62回目は、トマト・ニラについてお話しします。
4月9日ごろ投稿ですので、次回もお楽しみに!
投稿日:2025年3月26日