第60回増やせて何度も楽しめる!「セダム」「エケベリア」

みなさん、こんにちは!
園芸研究家の矢澤秀成です。
ホームセンター タイムさんの
多肉植物を使った寄せ植え作品の写真が多く送られてきます。
他の地域と比べて、
多肉植物の割合が多い気がするんですよね。
きっと、多肉植物が瀬戸内の気候に合っているんでしょう。
葉っぱや茎・根に水を貯える多肉植物は乾燥に強いし、
セダムなんて塩害にも強いので
海の近くでも元気に育ちますからね。
水をまけない場所でも、たまに雨が降れば十分なんで
私は、よくセダムを使って屋根の上の緑化をやりました。
ということで、第60回は、
これからの季節に生育する
春秋型(春と秋に生育して夏と冬に休眠する)の多肉植物
「セダム」と「エケベリア」についてお話します。
目次
1:セダムとは
セダムはベンケイソウ科マンネングサ属の多肉植物です。
大きく分けると
メキシコやアフリカに自生する洋種と、
日本原種の2系統に分けられます。
品種は「虹の玉」「乙女心」
「セダムアトランティス」「セダムレッドベリー」など
ものすごく多いです。
紅葉する品種が結構多いんだけど、
色づき具合は品種によって異なりますね。
「虹の玉」は気温が下がるといい色に紅葉しますよ。
また、群生するもの、這い性のもの、茎が下に垂れるものもあれば、
1年中戸外で栽培できる落葉性のものは
グランドカバーや緑化植物にも利用されています。
セダムの開花期は、かなり長くて3月から11月。
その年の気候にもよりますが
12月ぐらいまで咲いていることもありますよ。
2:エケベリアとは
エケベリアはベンケイソウ科エケベリア属の多肉植物です。
原産地は、中央・南アメリカ。
開花期は2月から8月。
品種は1000以上あると言われていて、
すごくバリエーションが豊富なんですよね。
寒さに対する弱さ・強さも品種によって違うので
購入する際に調べたほうがいいですよ。
エケベリアも、日光によく当てると紅葉します。
全く色が変わらないものもありますが、
ほとんどの品種が紅葉するので、色の変化も楽しみましょう。
3:植え付け・植え替えについて
セダムもエケベリアも、植え付け・植え替えの適期は
基本的に春と秋です。
購入したら鉢から株を抜いて
軽く手ではたいて土を落とし、
数日間放置して水分を切ってから
ひとまわり大きいサイズの鉢に植えましょう。
根が伸びて鉢の中でグルグルと回り過ぎていたら、
根を整理(カットして少なく)してから
ひと回り大きな鉢に植え替えるといいでしょう。
根は、そんなに長くなくても生きていけるんですが、
鉢が大き過ぎると鉢の中が過湿状態になり
寝腐れしやすくなるので、
鉢の大きさには注意してくださいね。
いきなり大きい鉢に植え替えない方がいいですよ。
土は、多肉植物専用の培養土を使いましょう。
移植する際には、ピンセットやコテを使う、
あるいは箸でつまんで移植してもいいですよ。


1鉢に1苗でもいいし、
ほかの多肉植物や花苗・観葉植物との
寄せ植えにしてもかわいいですね。
寄せ植えにする場合は、できれば原産地が近いなど
同じ環境を好む植物を選んで
一緒に植えてあげると成功しやすいですよ。
そのほか、いろんな多肉植物だけを寄せ合わせて
壁に吊るすタペストリーをつくる楽しみ方もあります。
タペストリーをつくりたい場合は
四角やハート形などの素焼きの浅鉢を使いましょう。
浅鉢に多肉植物専用培養土を入れて、
その上に多肉植物の葉を挿していきます。
そのうち根っこが伸びてくると、
持ち上げても崩れないようになり
壁に吊るすことができるようになりますよ。
培養土を固めてつくる方法もあるんですけど
これをやっちゃうと再利用できなくなっちゃうんで、
私は、土を固めず、根が張るのを待ちますね。

セダムとエケベリアの好む環境は
ちょっと異なるんですけど、
一緒に育てても大丈夫です。
茎がぐんぐんと伸びて、ぐちゃぐちゃに暴れ始めたら
植え替えましょう。
寄せ植えに使った場合でも
多肉植物は取り出して、別の鉢や
別のデザインで仕立て直しできます。
こうやってメンテナンスすれば
何度でも楽しめる点が多肉植物の魅力の1つですね。
4:セダムとエケベリアが好む場所
鉢の置き場所は、日当たりと風通しの良い場所がベストです。
夏になったら、風通しの良い半日陰で管理するか、
遮光ネットをかけて葉焼けを防ぎましょう。
遮光ネットは、ホワイトのタイプで十分です。
真っ黒の遮光ネットをかけて日光の量を少なくし過ぎると
徒長することもあるので気をつけて。
問題は雨ですね。
特にエケベリアは夏と冬の休眠期に、
雨が土の中に入ってしまうと腐ってしまいます。
休眠期の間は、水をできるだけ抜いた方がいいです。
セダムは乾燥が好きなので、乾燥しても平気。
夏の暑い時期は雨も少ないし、カラカラしてるし、
そういう時は水を少なめにしておいた方がいいです。
水が多いと腐っちゃったりするんで
水を与え過ぎないように。
そして、冬は5℃以上を保ちましょう。
基本的に、冬は日当たりの良い窓辺で管理します。
エケベリアは品種によって5℃以下になっても
大丈夫なものがありますので、
購入する際に、育て方も調べてくださいね。
岡山など、瀬戸内沿岸なら屋外でも越冬できると思うんですが
気温が氷点下まで下がると怖いので
冬期は部屋の中に入れてあげたほうがいいですよ。
5:水やりについて
春と秋は、土の表面が乾いたら
たっぷり水やりをしましょう。
通常の植物より乾かし気味がちょうどいいですが
与えるときは「たっぷり」。
これは、たまに降る「スコール」のようなイメージです。
観葉植物と同じような感覚で水やりすると
枯れてしまうので気をつけましょう。
夏場の水やりも乾燥気味に。
冬の場合は土が乾いたら軽く与える程度でいいです。
冬は1か月に1回でもいいくらい。
なお、水やりの際は、葉と葉の間に
水がたまってしまわないように気をつけましょう。
水の球がレンズの役割をしてしまうので、
そこに光が当たると、その部分が熱くなってボコっと
穴が開いちゃって、そこから腐っていっちゃうんで、
水の球ができていたらスポンジやティッシュなどで
拭いてあげましょう。
6:肥料について
肥料は、植え付けから2週間後に、
粒状の緩効性化成肥料をまきます。
肥料は、袋に書いてある分量の
半分ぐらいが適量です。
生育期の春と秋は、
標準量の2倍にうすめた液体肥料を
週1回、まきましょう。
(1000倍と書いてあれば2000倍にうすめて使う)
液体肥料を与えた場合は、水やりを控えます。
7:夏越しと冬越しの注意点
夏の休眠期を越すためには風通しを確保することが一番です。
次に、直射日光や長雨にあてないことを心がけてください。
冬は冬眠するので、霜が降る前に室内に移動しましょう。
耐寒性のある品種のエケベリアなら戸外でも大丈夫ですが、
その他の品種は室内に移した方がいいですね。
事前に、その品種が気温何度まで耐えられるか、
チェックしておくといいですよ。
8:挿し葉で増やそう
セダム、エケベリアは挿し葉で増やすことができます。
挿し葉の適期は3月から6月上旬と、9月中旬から10月中旬。
挿し木用の培養土に葉っぱを置いていくだけで
増えていくから、多肉植物はおもしろいですよね。
品種によってはタネで増やせるものもありますが、
うまく育たない可能性もあります。
タネから育てる場合は、タネまき用の培養土に
パラパラパラっとタネをまいて土はかぶせず
霧吹きでシュシュッと軽く湿らせてみましょう。
ちょっと時間はかかるけど、
緑の点々みたいな芽が出てきたら成功です。
9:病害虫対策について
病気は、ほとんど見かけないと思いますが
セダムやエケベリアにつく害虫といえば、
ハダニ、アブラムシ、カイガラムシ。
特に、カイガラムシが結構つきますね。
カイガラムシは1回出ちゃうと
全滅させるのが難しいので、
もしもカイガラムシを見つけたら
カイガラムシ専用の殺虫剤エアゾールを
何回もかけてください。
1回じゃ効果が足りないので、何度もかけてくださいね。

Q&A
Q:多肉植物と、花やリーフを寄せ植えするとしたら、
どんなことに注意したらよいですか。
A:多肉植物と花やカラーリーフなどを
同じ鉢に寄せ植えする際、
観葉植物の培養土でもいいんですが
多肉植物を植える部分だけは
多肉植物専用の土を使うとか、
他の部分より少し水はけのいい土に変えるなどの
工夫をした方が長く楽しめると思いますよ。
第61回目は、芝桜についてお話しします。
3月26日ごろ投稿ですので、次回もお楽しみに!
投稿日:2025年3月12日